理想と現実の狭間で揺れるスマホ選び。Xperia 10 IVとiPhone 16、1日使って見えた「道具」としての結論
先日、秋葉原のイオシスで一台の「ジャンク品」を入手しました。機種はXperia 10 IV。店頭では「画面焼き付きあり」という理由で、13,000円ほどという格安価格で販売されていたものです。
しかし、実際に手に取って確認してみると、不思議なことに焼き付きが全く見当たりません。店員さんに相談したところ、「チェック時に壁紙のグラデーションを焼き付きと見間違えた可能性が高い」とのこと。Xperiaのホーム画面は上半分が赤、下半分が青という鮮やかな階調の背景がデフォルトになっており、これがパネルの変色と誤認されたようです。
一度焼き付いた有機ELディスプレイが自然治癒することはありませんから、現状で異常がない以上、これは完全に「チェックミスによるお宝」を引いたと言えるでしょう。意気揚々とこの掘り出し物を持ち帰り、1日じっくり使い込んでみました。
■指紋認証の「ワンテンポ」が日常のノイズになる
実際にメイン端末として稼働させてみて、真っ先に気になったのはスペック表には現れない「リアクションの差」でした。Xperia 10 IVは側面の電源ボタン一体型指紋センサーによる認証ですが、指を触れてからロックが解除されるまでのレスポンスが、わずかに、しかし確実にワンテンポ遅れるのです。
「ブルッ」というバイブレーションが来るのが一瞬遅いため、認識されていないのかと思い、無意識にボタンを強く押し込んでしまいます。すると今度は電源ボタンとして反応して画面が消えてしまう。この小さなストレスの積み重ねが、道具としての信頼感を削いでいきます。
対照的なのが、現在メインで使用しているiPhone 16です。指紋センサーこそありませんが、Face ID(顔認証)の精度と速度は驚異的です。画面をスワイプして顔を向けるだけで、まるで鍵などかかっていないかのようにサクサクと認証が進む。このシームレスな体験に慣れてしまうと、物理センサーへのタッチという「一手間」にラグがあることが、想像以上に大きな差に感じられました。
■動画撮影スタイルに見る「iPhoneの盤石さ」
YouTubeでの発信スタイルを見直そうと考えている私にとって、カメラ性能の評価軸は「いかに手軽に、過酷な環境で撮れるか」にあります。
例えば、起床直後の薄暗い部屋で血圧計の数値を記録したり、暗闇でぼんやり光るスマートウォッチを撮影したりする場面。
iPhone 16はこうした低照度環境でも瞬時にピントを合わせ、ノイズの少ない映像を吐き出してくれます。まさに「撮りたいときに、ポンと撮って、ポンと出せる」機材です。
一方のXperia 10 IVは、ミドルレンジモデルということもあり、こうしたシーンでのオートフォーカスが甘く、画質の劣化も目立ちました。調整に時間を取られてしまっては、日常を切り取るスピード感が失われます。記録用としては十分でも、動画コンテンツの素材として「即戦力」で使うには、やはりiPhoneの安定感が圧倒的でした。
■アプリのエコシステム:Apple純正アプリの再評価
ソフトウェア面に目を向けると、Apple純正アプリの完成度が際立ちます。
・カレンダー:Googleカレンダーのデータを同期して表示できるため、不自由はありません。
・メモ帳:Google Keepと比較しても、段落付けや文字装飾、画像挿入などの編集機能が圧倒的に優れています。
・リマインダー:画像付きのタスク登録が可能で、視覚的な備忘録として非常に優秀です。
GoogleのToDoリストはGoogleカレンダーとの親和性は高いものの、iPhoneのカレンダー上にリマインダーとして統合表示されにくいといった、エコシステム間の壁を感じます。結局、カレンダー・リマインダー・メモの三柱をiPhone純正に寄せるのが、今の私にとって最もストレスの少ない選択肢であるようです。
■AIのジレンマと「道具」への覚悟
唯一の懸念点は、AIの活用です。私は日常的にGoogle Geminiを利用していますが、AppleのAI(Apple Intelligence)はまだ発展途上であり、本格的な実装が待たれる段階です。将来的にはAppleもGeminiを基盤に取り入れるという発表もありますが、現状ではGoogleのサービスをiPhone上でいかに共存させるかが鍵となります。
「仕事場に持っていくには高価すぎる」という心理的なブレーキもあり、できればXperiaのようなコストパフォーマンスに優れた端末で運用したいという思いはありました。しかし、レスポンスの速さ、撮影の確実性、そしてアプリの連携。これらを総合すると、やはりiPhone 16に軍配が上がります。
丁寧に取り扱い、壊れないように工夫する。そのリスクを背負ってでも、快適なレスポンスを優先すべきだというのが、1日試行錯誤した末の結論です。
昨日一度はXperiaに挿したSIMカードを、今朝、再びiPhone 16に戻しました。銀行アプリやLINEの設定もすべてやり直し、今日からまたiPhoneと共に仕事に向かいます。
手元に残ったXperia 10 IVをどうするか。サブ機として活用するのか、あるいは手放すのか。あるいはまた使い始めるのか。
今年の10月にiPhoneが2年目の更新を迎えるタイミングで、格安SIMも検討するかもしれないし、色々と考えてしまいます。
コメント
コメントを投稿